[p1〜p13][p14〜p18][p19〜p23][p24〜p28] [p29〜p31][p32〜p36][p37〜p40][p41〜p47][p48〜p50]



1.3 JBMS小委員会 委員長 正木 一基
1.3.1 JBMS規格の審議

(a)制定規格

  (1)デジタル印刷機用語

JISで決まっている用語はJISのとおりとする。JISの定義を変更する場合は固有的用語とするなどをエディットした。

  (2)JBMS-64JBMA Color Picker仕様書様式)

内容についてのエディットとJBMS-27に基づく修正を行った。

 

(b)改正規格

  (1)JBMS-27(日本事務機械工業会規格の作成基準)

1996年7月にJIS Z 8301が国際規格に整合を図るため大幅に改正されたのを機に本規格を改正することになった。

改正に際しての基本的考え方は,次のとおりである。

     @ 本規格のみでJBMSの原案を作成できるようにした。

       従来,本規格,JBMS-6JIS Z 8301などを参照しながらJBMS原案を作成

       していたが,非常に不便であったので,これらを統合した規格とした。

       したがって,JBMS-6(用語規格の作成基準)は,廃止することにした。

     A JBMS規格の中に多くある用語規格,仕様書様式規格,性能試験方法規格などの

       様式を明確にして本規格の附属書として利用の便を図った。

     B JBMSの電子化を考慮して作成ソフトについては,MS-WORD V7.0とし,表

       紙,目次,本文,附属書などの書式を決定した。JBMS-27をテンプレートとし

       て使用できるようFDを用意し,各委員会でJBMS原案作成時の使用の便に供す

       ることにした。

 

1.2.3 基盤整備活動

(a)JBMS用語データベース活用マニュアルの作成

昨年度作成したJBMS用語のデータベースを活用するためのマニュアルを検討していたが,完成したので,改正したJBMS-27の附属書2(用語規格の作成基準)に規定して管理することにした。

(b)JBMS-TR制度について

JISなどの制度に倣ってJBMS規格にはならないが,各委員会などでまとめた技術的な成果などについてTR制度(技術情報)を設けてはどうかとの提案は受けて検討を開始した。基本的には、JISTR制度に倣って運用基準を定め実施することになる。

(c)標準化委員会ホームページのJBMS目録

標準化委員会のホームページ運営に関連し, JBMS規格の目録を掲載することになったが,JBMS規格のインデックス作成を行った。

1.3.3 来年度の計画

(a)JBMS規格の国際化対応

国際化に対応し,JBMSの中から国際規格として提案できるものを選び推薦していくことを積極的に進める。

(b)JBMS-27の徹底

改正したJBMS-27の活用推進を図るため作成したテンプレート用データとそのFDを各委員会などに配布し原案作成の便に供する。

また,規格を印刷発行し,会員会社などにも配布する。

(c)JBMS規格の無償化の検討

今年度から開始したホームページへのJBMS目録の掲載に関連して,従来有償となっていたJBMS規格の無償化を検討する必要がある。



1.4 UIデザイン小委員会 委員長 松原 幸行

(1) 平成9年度活動概況

標準化委員会の中長期計画にしたがい、顧客満足度の向上を目的とする「ユーザーインタフェース(UI)デザイン小委員会」が6月に発足した。当小委員会はUIに視点を絞り、操作のしかたや開発手法の標準化を担当する。

(2) 標準化の現状

@UIデザイン小委員会

ステアリングチームが運営方法や標準化活動の計画を作成した。また、標準化を具体的に推進するWGとして「ビジュアルランゲージWG」と「UI用語WG」の設置を決定した。

また、標準化委員会がビジョン委員会と共同提案した「ユニバーサルデザイン研究会」が当小委員会内に発足し、活動計画を作成した。

従来のデザイン小委員会 図記号WGと画面デザインWGの標準化活動の概況は次の通りである。(平成10年度以降は、UIデザイン小委員会に統合される)

A図記号WG

JBMS−12の図記号標準改定に取り組み、改定案を作成した。また、各社製品の外観色・操作部位色の比較も行った。

B画面デザインWG

画面内メッセージの各社比較を行った。また、現在までの活動を総括し、報告書にまとめた。

 

(3) 標準化の課題

複合化技術・ネットワーク化技術の急速な進展、社会的ニーズへの対応の不一致などにより、UIの不整合による問題がさらに広がる懸念がある。したがって、次の課題解決が急務であると考える。

(4) 平成10年度の取り組み計画

  1. UIデザイン小委員会ステアリングチーム
    ・エネルギースター規格へのUI対応方法の確定
    ・平成11年度以降のテーマ確定
    ・「平成10年度版
    UIデザイン標準ガイドライン(仮称)」の編成
  2. ビジュアルランゲージWG
    ・ビジュアルランゲージの定義・考え方・作成プロセスの標準化
    ・JBMS−12の改定(平成10年9月までに作業完了)
  3. UI用語WG
    ・メーカー間で仕様が一致している基本的な機能に対するUI用語の標準化
  4. ユニバーサルデザイン研究会
    ・ユニバーサルデザイン研究動向の把握と各界間での交流
    ・オフィスの参与観察とアンケート調査
    ・研究成果の情報発信



 

1.5 実装規約小委員会 委員長 小町 祐史

(1)活動概況

@位置付けと経緯

かなり将来を見据えた先進的な技術を市場が確立する以前に、いち早くGenericな規定としてまとめた基本規格に関する普及推進策の第1段階が、その規格の利用グループ毎の実装上の規定(実装規約)の開発であり、従って実装規約は、業界規格として今後益々重要になってきている。そこで本委員会は、1992年度から文書の記述と処理に関する実装規約開発を行ってきた。

 1997年度は、WG1WG4とを中心として、次に示す実装規約開発とその関連活動とを行った。

AWG1(フォーマティング)の活動

日本語組版モデル及びDSSSLライブラリのTR素案を作成することを目標として、一定品質の文書作成を容易にするスタイルのまとめを行った。その推進のために次のステップを計画した。

 - 前年度活動の成果と課題分析
 
- 構造変換シームレスモデルの作成
 
- 簡易日本語組版指定要素の充実
 
- TR素案作成

 

BWG4(東アジア多言語文書)の活動

WG4, 主に東アジアにおける文書処理の問題を検討してきた。特に、1992年より活動を行っているCJK DOCP(China/Japan/Korea Document Processing Meeting:日中韓文書処理会議)の日本における対応委員会としてのpositionをもち、日本における様々な文書処理要件を国際の場で提案できるように審議を行っている。
 
1997年度は、主として次の課題に関する調査研究を行った。
  
- 多言語文字処理モデルの検討
  
- 東アジア共通フォーマットのフィージビリティ調査

 

(2)主要成果

@活動報告書

本小委員会の報告書は, 例年どおり次の本委員会活動報告のWebページに掲載済みである。

http://www.y-adagio.com/public/reports/ap_std/rep_apsc.htm

 JBMA標準化委員会のWebからそこへのリンク設定も行う。

AWG1の主要成果

組版モデルとそれに基づくDSSSLライブラリの基本部分を完成した。組版モデルには、ページ体裁指定要素、組版指定要素を含み、インライン処理指定は対象外とした。DSSSLライブラリは、次の項目を含む。
  
- 詳細パラメタ生成プログラム

   - 組版指定要素に対応する関数群

   - 標準のページモデル記述

   - 特定のDTDに対するconstruction ruleの記述

これらの内容については, 本小委員会の報告書の附属資料A.1及びA.2にその詳細を掲載する。

1998121日に、標準化委員会主催の実装セミナーを開催し、これらの成果を広く紹介した。

BWG4の主要成果

昨年度の審議内容であったBUCS及び多言語文字処理モデル(Multilingual Character Proces-sing Model)JBMS原案を作成した。

本年度に開催されたCJK DOCP国際会議では、参加者が多様化していることに加え、互いに類似する研究領域についての理解も深まってきた。その結果かなり深い議論が行われるようになってきている。国際会議が単なる発表に止まらず、お互いの意見交換の場に変化しつつあることは、今後の本プロジェクトの成果に期待をもたせるものとして歓迎できる。

WG4の成果は、本小委員会の報告書の附属資料B.にその詳細を掲載する。

 

(3) 今後の活動

@WG1関連

これまでの成果に基づいて, 次の作業の推進が望まれる。

   - TR原案の作成

   - ライブラリの充実

   - 実装事例の作成

これらの作業を, 1998年度に設立を予定しているINSTACの電子出版技術の委員会において行い、8月末TR原案提出を目指す計画を策定中である。

 

A WG4関連

主として東アジアにおけるフォーマティングの調査研究の成果をもとにして、今後さらに要求が高まると思われる多言語文書処理に必要なフォント関連属性の標準化が必要である。

これらの作業を、1998年度に設立を予定しているCICCの多言語文字表現の委員会において行い、国際規格原案提出を目指す計画を策定中である。



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Last Up Date 2002/07/23

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