1. 標準化委員会

1.1 はじめに

社団法人 日本事務機工業会

標準化委員会

委員長 谷本 健二

 平成11年度は,国およびJBAの標準化政策に沿い,かつ産業界の動向を注視しながら,カラ−化・ネットワ−ク化への対応/顧客満足度向上/オフィス生産性向上/国際標準化推進,これ等に視点をおいた標準化活動を積極的に展開し、以下の成果を得た。

◆カラ−化/ネットワ−ク化への対応

  1. カラープリンタの特性を把握する諸手段(物理チャート,評価方法,画質特性値など)の標準化を狙って活動中。≪担当:カラーマネジメント小委員会/参加社数:17社(国内ページプリンタメーカーの殆どを網羅)≫
    1. HP(ホ−ムペ−ジ)を立上げてはいるが,定期的に更新して行くことが課題となっている。≪担当:広報wg/参加社数:3社≫

今後,更新を行うと共に内容を充実し,新鮮な情報を提供し,より良いコミュニケーションのメディアとして活用を図る。

◆ CS(顧客満足度)の向上

    1. 各社間で異なるUI(ユ−ザ−インタ−フェ−ス)用語の標準化を図った。

複写機の基本操作(編集/変倍/濃度調整等)に係わる「16機能」のUI用語について,4月1日にUIデザインガイドラインを発行した。≪担当:UIデザイン小委員会/参加社数:12社≫

    1. 複写機のディジタル化に伴って陳腐化してきた図記号を全面的に見直し,現操作環境にマッチングさせ,[JBMS−12事務機械に関する絵文字表示]の改正に反映した。(当成果に基ずきJIS B 0139複写機−図記号の改正作業を実施)≪担当:UIデザイン小委員会/参加社数:12社≫
  1. UD(ユニバ−サルデザイン)に関する海外の先進的で注目される動向の情報収集と分析を行った。更に標準化活動として,ISO/COPOLCO「高齢者・障害者配慮生活用品標準化」活動に正式メンバーとして参加した。現在,「操作部識別WG」に所属し,2000年5月の総会に提案するガイド原案の検討を行っている。≪担当:ユニバーサルデザイン小委員会/参加社数:14社≫

◆ オフィス生産性の向上

    1. マニュアルのアンケート調査によって実態が把握でき,電子マニュアル共通化の難しさが見えてきた。

≪担当:電子マニュアル共通化wg/参加社数:7社≫

委員の所属する企業を対象に100件強の調査を分析した結果 ,74%が紙マニュアルを必要としていることが判った。更に,各社のマニュアルの制作方針もかなり差があり,共通化する段階に至っていないことが判った。

◆ 標準化の推進

    1. JBMAの国際標準化推進の課題と対応策が明確になってきた。

      ≪担当:国際標準化推進小委員会/参加社数:5社≫

      JBMAの国際標準化推進に関する課題を整理し,政策委員会(6/16)及び理事会(7/21)で報告し,了解を得られた。その後,対応策を検討し,@具体的なテーマを選定しプロジェクト活動で実績を上げて行く。A将来を見据えて体制を強化する。という考え方をまとめ,12/20の情報連絡会で報告をした。

    1. JIS/JBMSの整備を行った。

≪担当:JBMS=JBMS推進小委員会/参加社数:6社, JIS=JBMA標準部≫

@ JBMAに関連する既発行JIS13規格について「ISO/IEC Guide 21改定に伴うJIS規格の分類」という事で,日本規格協会から国際規格との整合性のチェック依頼があり,該当JIS作成に携わった方に確認をお願いし,まとめて日本規格協会に対して報告を行った。

A JBMSの新規制定(5件)/改正(1件)を行った。

≪制定≫JBMS 65 情報処理機器及び通信機器の公示騒音放射値

JBMS 66事務機器のオゾン・粉じん・スチレンの測定方法

JBMS 67 情報処理機器及び通信機器から放射される空気伝播騒音の測定

JBMS 68 情報処理機器及び通信機器から放射される高周波騒音の測定

JBMS 69 デジタル印刷機の性能試験方法

≪改正≫JBMS 12 事務機械に関する絵文字表示

B JBMAが中心になって,次の2件のJIS原案作成委員会を発足し,平成12年3月末にJIS原案3件を提出した。

「情報技術装置の騒音JIS原案作成委員会」 「複写機−図記号JIS原案作成委員会」

C 平成12年度JIS原案作成公募に対して,「モノクローム文書及び画像の画質絶対評価方法」「タイムレコーダの仕様書様式」「タイムレコーダの性能試験方法」の3件を日本規格協会に提出した。

  1. 「JBMA TR 制度」の提案を行い、11月26日の理事会で承認された。

 

以上