3.国際標準化活動報告
3.1. ISO事務機械国内委員会・同運営委員会
委員長 尾上守夫
3.1.1 活動概況
- 総会1回(平成11年6月4日)、運営委員会
2回(平成11年4月28、12月17日)を開催した。
- ISO事務機械国内委員会規約・同WG細則の改定案(SC18/WG
8, 同WG
9を(社)情報処理学会に移管したことによる、これらのWGsの削除)及び国内会議旅費支給内規改定案(国際会議を日本で開催する場合の遠方参加者の宿泊費支給)の作成を行った。
- 平成10年度決算、平成11年度予算の承認及び平成12年度の予算案作成を行った。
- 活性化施策案(JBMS/JIS化支援、成果発表会、役委員手当の増額等)を策定し、平成12年度予算案に反映させた。
- JBMAの担当する国際標準化について、ホ−ムペ−ジの立ち上げをおこなった。
URL http://www.jbma.or.jp/~isoiec/
- 表彰規程により、木澤
誠・松本
勉・伊藤
丘・采目和彦・緒方信康・黒岩政夫・
細谷英樹・山田哲也の各氏を表彰した。
3.1.2 今後の主要課題
- 各SCの規格審議支援
- 関係各国の規格審議への参加支援
- 活性化施策(上記)の実行
3.2 SC17(IDカ−ド及び関連機器)
委員長
大山
永昭
3.2.1 活動概況
- プレナリ−,WG,TFを含め、国際会議が25回開催された。出席者は、延べ
95名であった。
- 投票・回答件数は、次の通りであった。
NP 3件、FDIS/FDAM
9件、FCD
15件、CD
11件、定期見直し
2件
- 新たな国内WGsとして、WG
3(機械読み取り旅行文書)及びWG
10(自動車運転免許証)が発足し、それぞれの活動を開始した。
3.2.2 今後の主要課題
- 新規参加のWG3及びWG10の早期立ち上げ
- 下記標準化課題の検討推進
@薄型カ−ド(TFC)の検討
A低電圧ICカ−ドの検討
BコンタクトレスICカ−ドの検討
Cハイブリットカ−ド
の検討
D光メモリ−カ−ド
デ−タ様式の検討
3.2.3 特記事項
- WG8主査の(株)デンソ−
加藤俊幸氏が社内異動により、主査を退任し、替わって、日本電信電話(株)の大谷佳光氏が新たに主査に就任することになった。
- 昨年12月のJTC
1プレナリ−で、SC
17のタイトルが「IDカ−ド及び関連機器」から、「カ−ド及び個人識別(Cards
and Personal Identification)」に変更された。
3.3 SC17/WG1(IDカードの物理特性及び試験方法)
主査 寄本 義一
3.3.1 活動状況
- 国際会議は、以下のように3回開催された。
平成11年6月2日から4日
ギリシャ カラマタ市
平成11年10月4日から6日 米国 フェニックス市
平成12年3月7日から9日 スペイン バルセロナ市
- 国際会議の審議概況と主要成果
ISO/IEC 7810 (識別カード−物理特性)FCD投票
ISO/IEC 7811-1 (識別カード−エンボス) CD投票
ISO/IEC 7811-2 (識別カード−低保磁力磁気ストライプカード) FCD投票
ISO/IEC 7811-6 (識別カード−高保磁力磁気ストライプカード) FCD投票
- 国内WG1は課題の検討のために、1ケ月に1回のペ−スで行われた。
3.3.2 今後の課題
- ISO/IEC 10373-3CD投票の検討
- 新試験方法の検討
- 薄型カードの標準化作業(WG1で検討する場合)
- ベースドキュメントISO/IEC
7810,7811シリーズのIS化作業
3.3.3 特記事項
- 1枚に多くの機能が共存するカードの物理特性及びその試験方法。
3.3.4 平成12年度の国際会議の予定
平成12年6月 カナダ トロント市
平成12年10月 日本、横浜市
平成13年2月か3月 未定
(各会議には、3名の参加を予定)
3.4 SC17/WG3(機械読取りトラベルドキュメント)
主査(暫定)寄本 義一
3.4.1 活動状況
-
平成11年9月6日にSC17/WG3国内委員会が発足し、第一回国内委員会を行い、寄本暫定主査、榊幹事、堀口幹事が選出された。
- 国際会議は、以下のように2回開催されたが日本は10月のフェニックス会議から参加した。
平成11年5月29日から6月5日 ギリシャ
アテネ市 平成11年10月4日から6日 米国 フェニックス市
-
国際会議の審議概況と主要成果
ICAO 9303 パート3(ISO/IEC 7501-3)WDの審議
国内WG1は課題の検討のために、12月を除く1ケ月に1回のペ−スで行われた。
3.4.2 今後の課題
- ICAO 9303 パート3(TD-1 and TD-2)ISO/IEC 7501-3)WDの検討
- Logical Record Formatについて
- 耐久性について、
3.4.3 特記事項
- 1枚に多くの機能が共存するカードの物理特性及びその試験方法。
3.4.4 平成12年度の国際会議の予定
平成12年6月
未定
平成12年10月 日本、横浜市
(各会議には、3名の参加を予定)
3.5 SC17/WG4(端子付ICカード)
主査
松本
勉
3.5.1
活動概況
本年度SC17/WG4(端子付ICカード)の活動状況について各パートに分けた内容にて以下に示します。
- ISO/IEC 7816-6 FDAM1(ICチップ製造者登録)(賛成):FDIS(00,03,06投票締切)ICカードのデータ要素においてチップ製造者登録(社名、連絡先住所、電話番号等)を実施。 99年1月PDAM1として国内を取りまとめたものの修正をした。
- ISO/IEC 7816-8(セキュリティ関連コマンド)のFDIS完、IS中既に制定済みの7816−4におけるセキュアメッセージング機能の拡張と、インターネット利用電子商取引に必要な暗号関数を利用するセキュリティ関連コマンド等を規定。
- ISO/IEC 7816-9(追加コマンドとセキュリティアトリビュート)のFCD投票と検討をおこなった。(賛成)
- 投票期限1999-10-28にてFCDとして承認され、FDISに移った。
- カードにおけるファイルに関しその創生−運用−廃却・削除までのライフサイクルを定義すると同時に、それに必要なコマンド、セキュリティアトリビュート、データエレメントとオブジェクト、利用方法としてのアクセスルールを定義したもの。7816−4の基本コマンド編の新規追加編として構成されている。
- ISO/IEC 7816-10(同期式カード)のFCD投票及び検討を行った。(賛成)
- 投票期限
1999-09-22にてFDIS承認されIS化中。
- クロックと同期して信号を呼び出すタイプの同期カ−ドにおいて50kHz以下と
280kHz以下の2タイプを規格化した。主に、欧州の電話カ−ドとして使用中。
- 本来、ISO/IEC
7816-3のAnnex
Bにて規格化していたものを7816-3の5カ年見直しにて,1タイプ追加して別規格とした。テレフォンカードとして普及しているフランスとドイツの仕様を規格化した。
- ISO/IEC 10373-3.3(ICカードテスト方法)の3CD対応(賛成)
- 投票期限
1999-11-01にて3CD承認されFCDとなり、2000‐04投票予定。
- ICカードのテスト方法について従来はカードの材質、物性の試験程度が行われていたが、昨今のアプリケーションからのセキュリティ要件等、更なる品質向上要求が生じている。
かかる背景からカードの動的試験、カード・IFD間のプロトコル試験等を規定しカードの品質向上を目的として規格化する。
- New Work Item 3V以下カードの検討
- 以前の議論ではPLAG IN SIMにて検討の方向であったが、GSMは3Vが使われる為、用途を考えるとアンケートにあったように、今後検討の状況。
- ドイツのプロポーザルにより、組み合わせ(クラスA:5V,B:3V,C:1.8V)を明確し7816−3の改版か、新パートにするかは2000年の検討とする。
- New Work Item 個人認証用生体認識の検討
11月の横浜TFにて個人認証用生体認識の検討。
7816-4にて仕様化済みのコマンドを使って生体認識(音声、指紋認識等)を実行したい。静的認証、動的認証(暗号化)を検討中、2000年の検討とする。
3.5.2 今後の主要課題
- ISO/IEC 10373-3(ICカードテスト方法)のFCD検討
- NWI Low Voltage対応
- NWI個人認証用生体認識の検討
- 5年見直し検討
- 7816−4改版
- 7816−5改版
- 7816−6改版
3.5.3 平成12年度国際会議開催予定
開催月日
開催場所
1)SC17/WG4
27-31 March 2000
New York (USA )
2)SC17/WG4
19-23
June 2000
Tubingen (Germany)
3)SC17/WG4
11-15 September 2000 Paris (France, AFNOR)
4)SC17/WG4
27- 1 December 2000 London (UK, BSI)
3.6 WG5(カード発行者番号等)関係
WGA主査
大坪
直彰
3.6.1 活動概況
- 国際会議は以下のとおり2回開催された。
1999年5月3日〜4日 スウェーデン・ストックホルム
1999年10月4日〜5日 アメリカ・フェニックス
- 国際会議の審議状況
- 当グループは金融取引カードのカード発行者番号(ISO/IEC
7812)、端子付ICカードの登録アプリケーション提供者識別子(ISO/IEC
7816-5)の登録管理を行っており、この付番審議を行った。
- 7812シリーズ(カード発行者番号の付番方法および登録機関の運用)の5年見直し文書案の検討を行い、FDIS投票に送付した。ブロック付番のうち、付与後長期にわたって未使用の多いものについては、昨年度了承された方針に基づき、登録機関から文書を送付して未使用分の返還を求めている。WGではこの状況をトラックするとともに、各国メンバーは当該国における文書送付先に対してこの動きをサポートしている(返還に応じるよう働きかけを行っている)。コ・ブランディングカードへの付番をどう取扱うかについて、今後検討することとし、まず各市場における現状の情報を持ち寄ることとした。
3.6.2 今後の主要課題
未消化の多い付番ブロックの回収継続
コ・ブランディングカードへの付番のあり方の検討
3.6.3 平成12年度国際会議開催予定
平成12年5月9日〜10日 コペンハーゲン
平成12年10月 横浜